
蓄電池コンテナだけではない、蓄電所全体を設計・施工する
候補地の調査、設備配置、造成・基礎、蓄電池やPCSの据付、変圧器・受変電設備、電力ケーブル、通信・制御設備、安全設備などを、系統接続条件や運用方法に合わせて設計・施工する必要があります。
株式会社サンパワーでは、系統用蓄電池に必要となる設備全体を整理し、設計から施工まで自社で一貫して対応しています。
このページでは、系統用蓄電池の設計・施工に必要となる主な設備、工事範囲、施工の流れ、安全面で確認する項目についてご案内します。
系統用蓄電池の設計・施工とは
系統用蓄電池は、電力系統から電気を充電し、必要なタイミングで放電する設備です。
その機能を実現するためには、蓄電池本体だけでなく、PCS、変圧器、受変電設備、保護装置、EMS、計測・通信設備などを組み合わせる必要があります。
さらに、これらの設備を設置するための造成、基礎、搬入路、排水、フェンス、安全設備なども必要です。
系統用蓄電池の設計・施工では、主に次の条件を総合的に確認します。
・候補地の面積、形状、地盤、接道
・蓄電池容量とPCS出力
・系統接続の電圧や連系条件
・受変電設備と保護設備の構成
・設備の配置、離隔、保守動線
・大型車両やクレーンの搬入・作業条件
・排水、浸水、騒音、周辺環境
・通信、監視、制御の方法
・消防、安全、立入防止への対応
・将来の点検、機器交換、撤去への対応
設備の仕様だけでなく、土地、系統接続、施工、運用までを一体として考えることが重要です。
系統用蓄電池の基本的な仕組みや設備の役割については、「系統用蓄電池とは」で詳しくご案内しています。
系統用蓄電池とは >
コンテナを設置するだけでは運用できません
系統用蓄電池は、外観上は大型の蓄電池コンテナが中心に見えます。
しかし、実際の蓄電所は、次のような設備と工事によって構成されます。
・蓄電池コンテナ
・PCS
・変圧器
・受変電設備
・保護継電器、遮断器
・EMS、BMS
・計測、通信、遠隔監視設備
・高圧または特別高圧ケーブル
・接地設備
・消防、安全設備
・造成、基礎、排水設備
・フェンス、防犯、立入防止設備
・構内道路、搬入路、保守スペース
各設備は個別に設置するのではなく、電気的な接続、通信、制御、安全、保守性を考慮して一つのシステムとして設計します。

施工前に確認する主な現場条件
土地の面積と形状
蓄電池コンテナ、PCS、変圧器、受変電設備などを配置できる面積が必要です。
設備同士の間隔だけでなく、点検・保守、消防活動、機器交換、将来の撤去などに必要となるスペースも考慮します。
土地の形状や高低差によっては、配置できる設備数や造成方法が変わる場合があります。
地盤と造成条件
蓄電池コンテナや変圧器などの重量を支えられるよう、地盤や基礎の条件を確認します。
必要に応じて、地盤調査、盛土・切土、地盤改良、整地、法面対策などを検討します。
接道と搬入条件
蓄電池コンテナや大型電気設備の搬入には、大型車両やクレーンを使用する場合があります。
道路幅、曲がり角、勾配、電線、橋梁、進入口などを確認し、搬入経路と揚重(配置する作業)計画を整理します。
敷地内にも、車両の進入路、クレーンの設置位置、作業スペースが必要です。
排水と浸水対策
降雨時に設備周辺へ水が滞留しないよう、土地の高さ、排水方向、側溝、集水設備などを確認します。
候補地の状況に応じて、設備基礎の高さや排水計画を検討します。
周辺環境と騒音
PCS、変圧器、空調設備などから発生する音について、周辺の住宅や施設との距離、設備配置、運転条件などを確認します。
必要に応じて、機器選定、配置変更、防音対策などを検討します。
系統接続条件
系統接続条件は、設備構成や施工範囲に大きく影響します。
接続電圧、連系地点、変圧器、受変電設備、保護装置、計量設備、ケーブルルートなどを確認したうえで、設計を進めます。
土地が確保されていても、希望する出力や時期で系統接続できるとは限りません。
系統用蓄電池を構成する主な設備
蓄電池コンテナ
電池セル、電池モジュール、ラック、BMS、空調設備、火災検知設備などを収容する設備です。
蓄電池の種類やメーカーによって、容量、寸法、重量、冷却方法、安全設備、設置条件などが異なります。
PCS
蓄電池に使用する直流電力と、電力系統で使用する交流電力を変換する設備です。
蓄電池容量、出力、連系条件、運用方法などに合わせて構成します。
変圧器
PCSから出力される電圧を、系統接続に必要となる電圧へ変換します。
設備容量や接続電圧に応じて、仕様と台数を検討します。
受変電設備
電力の受電・送電、遮断、保護、計測などを行う設備です。
キュービクルや特別高圧受変電設備など、接続条件に応じた構成になります。
EMS・BMS
BMSは、蓄電池の電圧、温度、充電状態などを監視・管理します。
EMSは、設備全体の運転計画や充放電制御、外部システムとの連携などを担います。
計測・通信・遠隔監視設備
市場対応、運用、保守などに必要な計測情報を取得し、運用事業者や監視拠点と通信します。
設備の状態、異常、運転実績などを遠隔で確認できるように構成します。
消防・安全設備
蓄電池の仕様や設置条件に応じて、温度監視、煙・火災検知、警報、消火、非常停止、立入防止などを検討します。
必要となる設備や対応は、メーカー仕様、関係法令、設置条件、関係機関との協議内容などによって異なります。
サンパワーが自社で対応する設計・施工範囲
サンパワーでは、系統用蓄電池の設計から現地施工まで、自社で一貫して対応します。
設備ごとに工事を分けて考えるのではなく、土木、電気、通信、制御、安全設備を含めた蓄電所全体として設計・施工します。
現地調査・配置計画
候補地の面積、形状、地盤、接道、搬入経路、周辺環境、系統連系地点などを確認します。
確認結果をもとに、蓄電池コンテナ、PCS、変圧器、受変電設備、構内道路などの配置を検討します。
基本設計・詳細設計
蓄電池容量、PCS出力、系統接続条件、運用方法などに合わせて、設備全体の構成を設計します。
主な設計内容には、次のようなものがあります。
・設備配置
・単線結線
・受変電設備
・ケーブルルート
・基礎、造成、排水
・接地
・保護、遮断
・計測、通信、遠隔監視
・安全設備
・搬入、据付計画
造成・土木・基礎工事
設備を設置するための造成、整地、排水、基礎、構内道路などを施工します。
設備重量や地盤条件、保守性を考慮して、蓄電池コンテナ、PCS、変圧器などに対応する基礎を設けます。
機器の搬入・据付
蓄電池コンテナ、PCS、変圧器、受変電設備などを現地へ搬入し、所定の位置へ据え付けます。
搬入経路、車両、クレーン、揚重方法、作業スペース、安全確保などを事前に計画します。
受変電・電気工事
蓄電池、PCS、変圧器、受変電設備などを電力ケーブルで接続します。
あわせて、遮断器、保護装置、計測設備、接地設備などを施工し、系統連系に必要となる電気設備を構成します。
通信・制御工事
蓄電池、PCS、EMS、BMS、計測設備、遠隔監視設備などを接続します。
運用に必要なデータを取得し、充放電制御、異常監視、遠隔確認ができるように通信・制御環境を整えます。
排水・フェンス・防犯等の付帯工事
設備周辺の排水、フェンス、門扉、立入防止、構内照明、防犯・監視など、敷地条件と運用方法に応じた付帯設備を施工します。
試験・調整
機器の据付や配線が完了した後、各設備の動作、通信、制御、安全機能などを確認します。
設備仕様や系統接続条件に応じて必要な試験・調整を行い、運用開始へ向けた準備を進めます。
系統用蓄電池の設計・施工の流れ
STEP 1 ご相談・条件整理
候補地、設備規模、系統接続、事業の目的、希望時期など、現時点で分かっている条件を確認します。
すべての条件が決まっていない初期段階でも、確認すべき項目を整理できます。
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STEP 2 現地調査
土地、地盤、接道、搬入、周辺環境、排水、設備配置などを確認します。
必要に応じて、系統連系地点や構内のケーブルルートなども確認します。
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STEP 3 基本設計
設備容量、PCS出力、系統接続条件、土地条件などをもとに、蓄電所全体の基本構成を整理します。
⇩
STEP 4 詳細設計・設備調達
配置、基礎、受変電設備、電気配線、通信・制御、安全設備などの詳細を設計し、必要な機器や資材を手配します。
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STEP 5 造成・基礎工事
整地、排水、構内道路、設備基礎などの土木工事を行います。
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STEP 6 機器搬入・据付
蓄電池コンテナ、PCS、変圧器、受変電設備などを搬入し、計画した位置へ据え付けます。
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STEP 7 電気・通信・付帯工事
電力ケーブル、接地、保護設備、通信、制御、遠隔監視、フェンス、安全設備などを施工します。
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STEP 8 試験・調整
設備ごとの動作、配線、保護、通信、制御、非常停止などを確認します。
必要な条件を整えたうえで、充電・放電や系統連系に関する試験・調整を行います。
⇩
STEP 9 運用開始に向けた引き渡し
竣工図書、機器資料、試験記録などを整理し、運用開始へ向けた引き渡しを行います。
※実際の工程、順序、期間は、系統接続、設備仕様、土地条件、設備納期、関係機関との協議などによって異なります。

試運転・引き渡し前に確認する主な項目
施工完了後は、設備を設置した状態だけでなく、電気、通信、制御、安全機能が計画どおりに動作するかを確認します。
一般的な確認項目の例は次のとおりです。
・機器の外観、固定、据付状態
・ケーブル、端子、結線
・絶縁、接地
・遮断器、保護装置
・インターロック
・EMS、BMS、PCS間の通信
・遠隔監視、警報通知
・非常停止
・温度、空調、火災検知
・蓄電池の充電・放電
・計測値、運転データ
・系統連系に必要となる機能
・竣工図書、試験記録
実際の試験項目は、設備仕様、メーカー条件、接続電圧、一般送配電事業者との協議内容などによって異なります。
安全性と保守性を考慮した設計・施工
系統用蓄電池は、長期間の運用を前提とする電気設備です。
施工時だけでなく、運用開始後の点検、障害対応、部品交換、設備更新などを考慮した設計・配置が必要です。
主に次の点を確認します。
温度・空調管理
蓄電池の性能と安全性を維持するため、メーカー仕様に基づいて温度や空調条件を確認します。
火災検知・非常時対応
蓄電池の種類や設備仕様に応じて、火災検知、警報、非常停止、消火などの設備と対応方法を確認します。
感電・短絡・漏電対策
接地、遮断、保護装置、立入防止などによって、電気設備として必要となる安全対策を行います。
設備の離隔と保守動線
機器の点検、交換、消防活動などに必要となるスペースを確保します。
遠隔監視と異常検知
設備の状態を継続して確認できるよう、温度、電圧、電流、警報などを監視する環境を整えます。
防犯・立入防止
フェンス、門扉、監視設備などによって、関係者以外が設備へ立ち入らないようにします。
必要となる設備、距離、手続き、対応方法は、設備仕様、設置条件、関係法令、自治体や所轄機関との協議などによって異なります。
工期・工事費に影響する主な条件
系統用蓄電池の工期や工事費は、設備容量だけでは決まりません。
主に次の条件によって変わります。
・土地の面積、形状、高低差
・地盤と地盤改良の有無
・造成、排水、法面等の土木工事
・搬入道路、車両、クレーン条件
・蓄電池、PCS、変圧器等の台数と仕様
・高圧、特別高圧等の接続条件
・受変電設備の構成
・連系地点までのケーブル距離
・通信・制御・遠隔監視の構成
・消防、安全、防犯等の付帯設備
・設備や資材の納期
・一般送配電事業者側の工事や手続き
・関係機関との協議
・試験、調整の内容
候補地や設備容量が同じ場合でも、系統接続条件や土地条件によって施工内容は異なります。
正式な工期や工事費については、現地条件と設備構成を確認したうえで ご提案します。
進行中のESSプロジェクト
サンパワーが進めるESSプロジェクトについて、公開可能な概要や現地の進行状況をご紹介しています。
施工前、造成、基礎、設備搬入、据付など、プロジェクトの進行に合わせて写真を掲載します。
※掲載する写真や情報は、プロジェクトの進行状況と公開可能な範囲によって異なります。
サンパワーの設計・施工体制
サンパワーでは、系統用蓄電池の設計と施工を自社で一貫して行います。
設計と施工を分けて考えるのではなく、現地条件、設備仕様、系統接続、搬入、施工方法、将来の保守性までを確認しながら、蓄電所全体を構成します。
自社で設計・施工することで、土木工事、機器据付、受変電設備、電気工事、通信・制御工事などの連携を図り、現場条件に応じた調整を行います。
主な対応内容は次のとおりです。
・候補地、現場条件の確認
・設備配置、基本設計、詳細設計
・造成、基礎、排水等の土木工事
・蓄電池、PCS、変圧器、受変電設備の搬入・据付
・高圧、特別高圧等の電気工事
・通信、制御、遠隔監視設備の施工
・フェンス、安全、防犯等の付帯工事
・試験、調整、引き渡し
実際の設備構成や施工範囲は、候補地、系統接続条件、設備仕様、プロジェクトの条件などによって異なります。
系統用蓄電池の設計・施工についてよくあるご質問
Q.候補地だけ決まっている段階でも相談できますか?
A.はい。候補地の面積、接道、地盤、搬入、周辺環境、系統接続など、初期段階で確認したい項目を整理します。
土地が確保されていても設置できるとは限らないため、設備計画を進める前に現場条件と系統条件を確認することが重要です。
Q.系統用蓄電池は、コンテナを置くだけで運用できますか?
A.いいえ。蓄電池コンテナ以外に、PCS、変圧器、受変電設備、保護装置、EMS、通信・監視設備、基礎、排水、安全設備などが必要です。
Q.サンパワーは設計と施工の両方に対応していますか?
A.はい。サンパワーでは、系統用蓄電池の設計から現地施工まで、自社で一貫して対応します。
Q.施工にはどのような工事が含まれますか?
A.候補地や設備構成によって異なりますが、造成、基礎、搬入、機器据付、受変電設備、電気配線、通信・制御、接地、排水、フェンス、安全設備などが含まれます。
Q.工事期間はどのくらいですか?
A.設備容量、土地条件、造成、系統接続、設備納期、関係機関との協議などによって異なります。
現地条件と設備構成を確認したうえで工程を整理します。
Q.消防や安全に関する確認は必要ですか?
A.必要です。
設備仕様、蓄電池の種類、設置条件、関係法令、所轄機関との協議内容などに応じて、火災検知、警報、消火、非常停止、離隔、立入防止などを確認します。
Q.施工後にはどのような試験を行いますか?
A.機器の据付、配線、絶縁、接地、保護装置、通信、制御、非常停止、充放電などを確認します。
実際の試験項目は、設備仕様や系統接続条件によって異なります。
Q.施工中の写真を見ることはできますか?
A.公開可能なプロジェクトについては、ESSプロジェクトページで進行状況の写真をご紹介しています。
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系統用蓄電池の設計・施工についてご相談ください
系統用蓄電池は、土地、系統接続、設備容量、受変電設備、搬入、施工、安全、運用など、複数の条件を組み合わせて計画する必要があります。
サンパワーでは、候補地と設備条件を確認し、系統用蓄電池の設計から施工まで自社で一貫して対応します。
候補地だけが決まっている場合や、設備構成が確定していない初期段階でも ご相談いただけます。
ESSの仕組みや事業スキームから確認したい方
設備所有、事業参加、契約、運用体制などを含めて確認したい方は、ESS説明ページをご覧ください。
※本ページは、系統用蓄電池の設計・施工に関する一般的な内容をご案内するものです。
実際に必要となる設備、工事、試験、手続き、工期、費用は、候補地、系統接続条件、設備仕様、メーカー条件、関係機関との協議などによって異なります。
設備の設置可否、系統接続、工期、費用、運用開始時期などを保証するものではありません。正式な設計、見積り、工程については、個別条件を確認したうえでご案内します。
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太陽光発電、蓄電池、自己託送、ソーラーシェアリングなどは、単体で考えるだけでなく、電力の使い方や施設条件に合わせて組み合わせを検討することが大切です。
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