再エネ100%の現実 #01

再エネ100%とは、何を100%にするのか

株式会社サンパワーの代表インタビューでは、「本当の脱炭素」という考え方とともに 証書だけに依存せず、太陽光発電、自己託送、蓄電池を組み合わせる電力供給への取り組みが紹介されています。
( 出典:アスエネメディアのサステナブル企業紹介でのサンパワー代表インタビュー記事 2026年3月 24時間自己託送を実現 ― 株式会社サンパワーが描く「本当の脱炭素」への挑戦 )

では、「使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄う」とは、具体的にどのような状態なのでしょうか。
同じ「100%」という言葉でも、確認する範囲や時間単位によって、その意味は変わります。

年間合計で考える再エネ100%

最も広く使われる考え方の一つが、1年間に使用した電力量と同じ量の再エネ電力や環境価値を調達する方法です。
例えば、モデルビルA ⬇⬇ が年間90万kWhの電力を使用する場合、年間で90万kWh相当の再エネ電力または環境価値を調達すれば、年間合計では再エネ100%と公表できます。
環境省は、再エネ100%電力の調達方法として、主に次の方法を示しています。[1]

  • 自家発電・自家消費
  • 再エネ電力メニューの購入
  • 再エネ電力証書の購入

これらを組み合わせることも可能です。証書を利用した調達も、制度上認められた再エネ調達方法の一つであり、単純に「実体がない」と否定するものではありません。

時間帯まで合わせる再エネ利用

年間合計が一致していても、実際に電気を使う時間と、再エネが発電する時間が一致しているとは限りません。
例えば、モデルビルAが昼間に太陽光発電を利用できても、夜の20時には太陽光発電量がゼロになります。この時間の電力を昼間に発電した電力をためたESSや別の再エネ電源で補えなければ、時間単位では再エネだけで動いている状態にはなりません。

国際的には「24/7 Carbon-Free Energy(24/7 CFE)」という、毎時間の電力使用をカーボンフリー電源と対応させようとする考え方もあります。[2]
これは「再エネ100%」と同じ定義ではありませんが、年間合計だけではなく、いつ電気を使い、いつクリーンな電気をつくるか を見る考え方として参考になります。

「年間100%」と「24時間100%」は別の目標

再エネ100%には、少なくとも次の段階があります。

年間の再エネ調達量を100%にする

年間使用量と同量の再エネ電力や環境価値を調達する状態です。

特定の時間帯で再エネ比率を高める

太陽光が発電する昼間を中心に建物の電力需要を再エネで賄います。

24時間の再エネ利用に近づける

太陽光発電、ESS、自己託送、需要調整、外部調達を組み合わせ、夜間や悪天候時も含めて時間単位の一致を高めます。
どれか一つだけが正しいということではありません。重要なのは、自社がどの「100%」を目指しているのかを明確にすることです。

ZEBとも同じではない

再エネ100%とZEBも、同じ意味ではありません。
ZEBは、省エネによってエネルギー消費を大幅に減らしたうえで再エネを導入し、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指す建築物です。[3]

モデルビルA

このコラムシリーズにおいて、記事内では、実在しない次のモデルビルを使用します。
郊外の既存市街地と山麓の境界付近に建つ、地上6階・延床面積約5,000㎡の事務所ビル。周辺には樹林、草地、小さな水路が残り、鳥、昆虫、小動物、水辺の生きものが暮らしている。
年間使用電力量は約90万kWh、屋上太陽光は200kW、ESSは出力250kW・容量1,000kWhを仮定する。

モデル条件について
本シリーズの「モデルビルA」の建物規模、電力使用量、太陽光発電量、ESS容量などの数値は、再エネ構成の考え方を分かりやすく説明するために設定した仮定です。実際の設備構成や効果は、建物の使用状況、設備仕様、日射条件、契約条件などによって異なります。

生きものの視点

モデルビルAの周辺には、樹林や小さな水路があります。
建物の電力を再エネ100%に近づけることを考えるとき、数字の向こう側には、発電設備を設置する土地や、その近くで暮らす生きものが存在します。

このシリーズでは、電力量や設備容量だけでなく、再エネをつくる場所の環境まで含めて考えていきます。

まとめ

再エネ100%という言葉だけでは、その中身は分かりません。
年間合計なのか、発電所を特定した調達なのか、時間帯まで対応させるのか。まずは目標とする範囲を整理することが、実際の電源構成を考える出発点です。

出典・参考資料

[1]環境省「再エネ100%電力の調達手法3つ」参照2026年8月
[2]United Nations「24/7 Carbon-Free Energy Compact」参照2026年8月
[3]環境省「ZEB PORTAL/ZEBの定義」参照2026年8月


AI利用に関する制作注記

本記事は、公開資料をもとに生成AIを情報整理、記事構成および文章作成の補助に利用し、株式会社サンパワーが出典、数値、内容、表現を確認・編集しています。
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記事で紹介した内容は、企業ごとの電力使用状況、施設条件、発電候補地、蓄電池の活用方法などによって検討内容が変わります。
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